今年は3年ぶりのカーニバルということで、年が明けてからカーニバル関連の投稿続けています。2月に入りフィナーレのパレードまであと3週間ほどとなりました。スティールパンのコンテスト予選やら、参加Feteの予定など組んでいるうちに毎年あっという間に2ヶ月が経っています。トリニダードに引っ越して一年が早いと感じるのも、このカーニバルのせいかもしれません。
さて、本日はトラディショナル・カーニバルについてご紹介。カーニバル行事の一つに「トラディショナル・カーニバル」と称されるイベントがあります。文字だけ読むと、カーニバル・パレードが始まった頃の古き良き時代の再現イベントかな?という気がしますが、実際はちょっと違います。
トリニダードで現在のようなカーニバル(仮装パレード)が行われるようになるまで、200年以上の間に時代背景における影響や流行が生まれてきました。そんな中で、始まりはきっと何かしらの社会への反逆的なメッセージを込めた仮装やパレード中にチップをもらうため誰かが行ったストリート・パフォーマンスがのちに長く継承され続け、カーニバル・パレードの名物キャラクターとして認識されようになりました。地元ではこれらのキャラクター達が集まるパレードを「トラディショナル・カーニバル」と呼んでいます。
トラディショナル・カーニバルのキャラクターについては、いつか個別にキャラクターが生まれた背景などまとめないといけませんが、代表的なキャラクターはこちら。
体を青く塗ったブルーデビルやムチを振り回すジャブ・ジャブなどのデビル系。農園主のフランス人女性の特徴をデフォルメしたデム・ロレーン。アフリカ人が顔を白塗りしたミンストレル。強盗の武勇伝を語るミッドナイト・ラバー。第二次世界大戦時にトリニダードにもいた米英海軍を真似したファンシー・セイラー。北米・南米のネイティブアメリカンをモチーフにしたファンシー・インディアン。西アフリカの伝統的な神”モコ”から派生したモコ・ジャンビーなど、他にもいろんなキャラクターが存在しています。
これらのキャラクターは、トリニダードの時代を象徴した歴史を語る上で欠かせない存在。毎年カーニバル・フライデー(金曜日)に各小学校やコミュニティのグループがキャラクターに扮してパレードを行っています。この国のカーニバルを継承していく子供たちがトラディショナル・キャラクターについて知る大切なイベントの一つです。他にも、シーズン中には各キャラクターのコンテストなども開催されていますし、フィナーレのカーニバル・チューズデーにもキャラクターは登場しますので、是非是非ご覧あれ。