とにもかくにも、カーニバルが終わってからイースターまであっという間です。年明けにカーニバルのことをいっぱい紹介しようと張り切っていたものの、いろんなパーティやイベントに参加しているうちにカーニバルは終わり、いつのまにかイースターを迎え、一年の4分の1が過ぎています。
本日はグッドフライデー(聖金曜日)。本日からトリニダードは4日間のイースター休暇となります。祝日である聖金曜日、日曜日のイースターデー(復活祭)にカソリックの宗教行事が行われますが、ラテン国に見られるように大々的にをストリートをお花で彩ったりパレードなどは行われませんが(地方では同様の行事を行うところもあります)、トリニダードにおけるイースターの風習をご紹介。
アメリカなどでも見られるエッグハンティングなどの子供向けイベントは、こちらでも行われています。ドレスを着てカラフルにペイントした卵をカゴに入れ、記念撮影するのは、子供のいる家庭ではお馴染み。
聖金曜日にはホットクロスバンを食べます。ドライフルーツを練り込んで焼いた甘いバンに、十字架のアイシングが施されたもの。イースター前になるとWhatsapp(チャットアプリ)で知り合いのパン屋や個人でスィーツ販売をしている人たちから「ホットクロスバンの予約受付中」といったメッセージが届きはじめます。ちなみにホットクロスバンは街中のパン屋やスーパーでも売っているし、美味しいところを見つけて情報交換するのも楽しみの一つ。
続いてボボリー叩きも忘れてはいけない風習の一つ。古い布に枯草を詰めて作った人形が、路上や電柱に吊るされ、聖金曜日になったらバッドや棒を叩くというもの。やや乱暴な印象を持つかもしれません。元々は裏切り者への復讐をに由来しているとされます。人形は時事的に賄賂やスキャンダルで新聞を賑わす政治家がモデルになることが多く、こういう行事からから社会の問題を浮き彫りにして闘っていこう!という意思表示。そこはやはりもともと風刺音楽だったカリプソをルーツに持つトリニダードならでは。当日のInstagramやFacebookでは、街角で見られた面白いボボリー写真が投稿され、個人的にはそれを見るのが密かな楽しみの一つ。うまい!座布団1枚!な作品も。
そのほか、聖金曜日は魚を食べる日でスーパーやマーケットで魚不足になるとか、同じく聖金曜日に海に入ると魚になってしまう(=溺れて陸に帰って来れなくなる)という言い伝えなどもあります。
最後にイースターに行われるのが凧揚げ大会。ちょうど4月は強い貿易風が東から西へと吹くシーズンで、凧揚げに最適。カリブ海は常夏だから季節がないと思われがちですが、季節感じるイベントのひとつがイースターです。